「Hunter Expedition」は、オレンジのカラーリングがまぶしい5人乗りSUV。ロシアの自動車メーカーUAZ（ワズ）が製造しています。


このモデルは昨年5月に発売されたもの。このためすでによくご存知の方も多いとは思ったのですが、「SGR Expeditionを紹介したのなら、Hunter Expeditionも取り上げるべきでは？」という声があったため、いまさら感はありますが紹介することにしました。また、ベース車両にはEV版が登場するというニュースもあります。



以前に紹介した「SGR Expedition」は、1960年代のデザインを維持しているSGRファミリーの車両がベース。それに対して鮮やかなオレンジのカラーリングとオフロード車らしい装備を追加したものでした。ベース車両のいかにも商用車然としたルックスを、わずかな装備変更でまったく違う印象を持つSUVに仕立てており、見た人に驚きを与えてくれるモデルでもありました。


今回紹介する「Hunter Expedition」はUAZの「Hunter」がベース。「Hunter」はもともとオフロード車として開発されたモデルのため、「Hunter Expedition」と見比べてもそれほど大きな驚きはありません。でも、オフロード性能を高める装備がいくつか採用されています。



「SGR Expedition」同様、フロントにはカンガルーバーが装備されました。電動ウインチにより、スタック時のスムーズな脱出を可能としています。


ルーフラックも装備。室内には載せたくない濡れたものや汚れたもの、そして室内には入りきらない長尺物を載せられます。


足元にはブラックカラーのスチールホイールが装備されました。タイヤはBFGoodrichの235/85 R16サイズのオールテレーン。「Hunter」の最低地上高は210mmなのですが、このタイヤを履くことで「Hunter Expedition」の最低地上高は241mmにアップ。オフロード性能を高めています。


インテリアはUAZのSUVらしい、シンプルで機能的なもの。トランスミッションはフロア配置の“フロアシフト”で、クラシックなデザインのシフトノブと合わせ、マシンを操作する感覚を存分に味わえます。


搭載されたドライブトレインは、最高出力134.6hp、最大トルク217Nmを発生する2.7L 4気筒エンジン。最高速度は130km/hとされています。


「Hunter Expedition」はすでに日本のショップで扱っているところがあるので、興味のあるかたは連絡を取ってみてはいかがでしょうか？思ったよりもリーズナブルな価格で入手できます。

さて、UAZによる「Hunter」には、興味深いニュースも。チェコ共和国の自動車メーカーMW Motorsが、「Hunter」をベースとした電気自動車「MWM Spartan」を発表したのです。


MW Motorsによれば、「MWM Spartan」は大手の自動車メーカーからは見捨てられたニッチな要求を持つユーザー向けのもの。農業従事者や森林労働者、そしてただただひたすらに4WD車が好きな人に向け、比較的手ごろな価格で、壊れにくくあまりメンテナンスも要らない4輪駆動車を提供します。


MW Motorsは「MWM Spartan」を2020年のQ2に英国で発売する予定。そしてこの「MWM Spartan」は英国仕様車なので、右ハンドルです。これを輸入すれば日本でも運転しやすいはず。実際、MW Motorsも日本や南アフリカなどを含む左側通行の国々にもリーチできればうれしいと述べています。