トヨタはコンセプトカー「LQ」

トヨタはコンセプトカー「LQ」を公表した。同車は東京モーターショー2019に出展される。

トヨタはコンセプトカー「LQ」
トヨタによるコンセプトカー「LQ」

「LQ」の開発テーマは「学び、成長、愛」。「LQ」がドライバーの嗜好を“学”んで“成長”し、最適な移動体験を提供。これにより、ドライバーから“愛”着を感じてもらえるモビリティとなることを目指している。「LQ」という車名には、新しい時代の「愛車(beLoved car)」とは何かを提案する「きっかけ(Q/Cue)」になればとの想いが込められているという。


「LQ」の主な特徴(一部)は次の通り。

1. AIエージェント「YUI」
AIエージェント「YUI」は、モビリティエキスパートとしてドライバーに寄り添い、特別な移動体験を提供する。

「YUI」は、ドライバーの表情や動作から感情や眠気などの状態を推定し、会話を中心としたコミュニケーションに加えて、覚醒・リラックス誘導機能付きシート・音楽・車内イルミネーション・空調・フレグランスなどといった各種HMI(Human Machine Interface)を通じてドライバーに働きかけ、安全・安心・快適な移動に貢献する。

2. 自動運転
SAEレベル4相当の自動運転機能を搭載している。

3.無人自動バレーパーキングシステム
駐車場で、乗降場と駐車スペース間で無人自動運転ができるシステム。駐車スペースを探す必要がなくなるだけでなく、駐車が苦手な人の負担を軽減する。

4.AR-HUD
AR(Augmented Reality)表示ができるHUD(Head Up Display)によってHUDの情報表示エリアを拡大。ドライバーの視線移動を低減することで安全運転を支援する。具体的には、経路案内などを立体的にわかりやすく表示可能だ。

トヨタはコンセプトカー「LQ」
AR-HUDでは、経路案内などを立体的にわかりやすく表示させられる

5.覚醒・リラックス誘導機能付きシート(世界初)
ドライバーの状態に合わせて、シートに内蔵された空気袋や空調機能によって、覚醒やリラックスをサポート。運転に適した状態の維持に貢献する。例えばドライバーが眠気を感じているときには、空気袋を膨らませてドライバーの覚醒を促す。

6.新しいHMI機能
車両のルーフやフロアマットをHMI領域として活用。乗員に直感的でわかりやすく情報を伝える。ルーフやフロアマットの中にイルミネーション機能を搭載することで、自動運転モードと手動運転モードで異なるカラーを点灯させたり、「YUI」が話しかけている乗員のフロアマットを発光させたりできる。

トヨタはコンセプトカー「LQ」

また、ヘッドランプに内蔵された100万個の微小なミラーの切り替えによって、複雑な図形や文字を路面に描画することができるDMD(Digital Micromirror Device)式ヘッドライトを採用。ドライバーに路面状況を知らせたり、車内外のコミュニケーションが可能となる。

トヨタはコンセプトカー「LQ」

7.デザイン
車両デザインは、キャビンを前に出した未来的シルエット。車両中央にある「YUI」を起点に車両内外をシームレスに連続させる「INSIDE OUT」をデザインテーマとして採用している。

トヨタがコンセプトカー「LQ」を公表
デザインテーマは「INSIDE OUT」

内装では、エアコンの吹き出し口を乗員から見えない場所に配置するインビジブルレジスタを採用。インパネ周辺の凹凸が少ないシンプルな造形とした。外装では、ドアの下部もガラス面とすることで、ドア部分と車内空間がシームレスにつながる造形とした。

トヨタがコンセプトカー「LQ」を公表
ドア部分と車内空間がシームレスにつながる造形

第46回東京モーターショーは2019年10月25日から11月4日(一般公開日)まで東京ビッグサイト及びお台場周辺エリアで開催される。