アウディのフラッグシップセダン「Audi A8」が8年ぶりのフルモデルチェンジを受けた。量産車初の搭載事例となるレーザースキャナーを持つ運転支援システムなどを採用し、10月15日に販売開始される。

Audi A8、8年ぶりのフルモデルチェンジ―量産車初となるレーザースキャナー搭載

新型Audi A8には、先進のドライバーアシスタンス機能が搭載された。この機能を支えているのが、量産車として世界初の搭載事例となるレーザースキャナー(フロント:1基)を含む、カメラセンサー、超音波センサーなど最大23ものセンサー。これらセンサーからの膨大な情報を統合的に分析して高度な周辺環境モデルを構築する「セントラル ドライバーアシスタンス コントローラー(zFAS)」と合わせ、人間の感覚に近い、遅れの少ない自然な制御を実現している。


運転支援システムには、見通しの悪い交差点での「フロントクロストラフィックアシスト」や、全方位からの事故について予防して被害を軽減する「プレセンス360」などが新たに追加され、安全性や長距離ドライブの快適性を大幅に向上した。

Audi A8、8年ぶりのフルモデルチェンジ―量産車初となるレーザースキャナー搭載

パワートレインには、250kW/340psの3.0LV型6気筒直噴ターボと、338kW/460ps の4.0LV型8気筒直噴ツインターボの2種類のガソリンエンジンが用意された。3.0Lエンジンでは先代比+22kW/60Nm、4.0Lエンジンでは18kW/60Nmの強化を果たしている。エンジンにはマイルドハイブリッドドライブシステム(MHEV)が搭載され、3.0Lでは10.5km/L、4.0Lで8.7km/L(数値はともにJC08モード)の燃費を実現した。

トランスミッションはともに8速ティプトロニックで、quattroが標準装備されている。新型Audi A8のquattroはセルフロッキング センターディファレンシャルを備えるタイプで、通常時のトルク配分は前40:後60の割合だが、ホイールのスリップ状況に応じて、フロントに最大70%、リヤに最大85%のトルクを配分可能だ。

インテリアでは、新開発MMIタッチレスポンスを採用。ボタンの代わりにタッチ式スクリーンを使用する技術で、インテリアにクリーンな統一感を与えている。

Audi A8、8年ぶりのフルモデルチェンジ―量産車初となるレーザースキャナー搭載

タッチ式スクリーンは上部に10.1インチ、下部に8.6インチの2つが取り付けられており、10.1インチスクリーンではナビゲーションやインフォテイメントを操作できる。一方8.6インチスクリーンでは、エアコン操作や手書き入力が可能だ。

Audi A8、8年ぶりのフルモデルチェンジ―量産車初となるレーザースキャナー搭載

新型Audi A8は、常時LTEネットワークに接続されており、Audi connectによって目的地のオンライン検索を行なったり、ニュースや天気予報、最寄のガソリンスタンドや駐車場の情報などを取得可能だ。専用のmyAudiアプリを使用すると、スマートフォンとAudi A8を接続し、車両状況をチェックしたり、ナビシステムに目的地情報を送信したりできる。

Audi A8、8年ぶりのフルモデルチェンジ―量産車初となるレーザースキャナー搭載

車両本体価格は、「Audi A8 55 TFSI quattro」が1,140万円で、「Audi A8 60 TFSI quattro」が1,510万円。「Audi A8 L 60 TFSI quattro」が1,640万円となっている。

Audi A8、8年ぶりのフルモデルチェンジ―量産車初となるレーザースキャナー搭載