イスラエルのUrban Aeronauticsが、空飛ぶクルマ「CityHawk」の開発に本格的に着手したと発表しました。開発をUrban Aeronauticsの子会社であるMetro Skywaysが担当し、アメリカ連邦航空局(Federal Aviation Administration:FAA)による型式認証取得後、2021~2022年頃に最初の有人飛行が実施される予定です。

空飛ぶタクシー!、都市部に登場 - 渋滞知らずで飛べる「CityHawk」
空飛ぶクルマ「CityHawk」本格開発開始
空飛ぶタクシーが街に登場する?

「CityHawk」は、地上を走るクルマと同じ機能を提供する空飛ぶクルマ。乗員はクルマに乗っているときと同じように、リラックスして移動ができます。


一方で、クルマとは異なり、地上の道路が混雑しているときでも「CityHawk」に乗れば渋滞知らずで移動できるという、“空飛ぶクルマ”ならではのメリットも。時間が読めるので、ストレスの少ない移動ができます。

空飛ぶタクシー!、都市部に登場 - 渋滞知らずで飛べる「CityHawk」
空飛ぶクルマは、時間の読める交通手段に

その最大の特徴は、翼やローターの無い「ウィングレス、ローターレスデザイン」。これまで他メーカーが発表してきた空飛ぶクルマでは翼がボディの左右に取り付けられたタイプが多かったのですが、「CityHawk」ではボディの前後、クルマのボンネットとリアトランクにあたる部分にプロペラが組み込まれています。このプロペラによって飛行する「CityHawk」は、飛行機よりもヘリコプターに近いと言えるでしょう。

空飛ぶタクシー!、都市部に登場 - 渋滞知らずで飛べる「CityHawk」
上から見ると、ヘリに近いことがわかります

これにより、地上を走るクルマとそれほど変わらないサイズを実現しました。このデザインは、離発着時に周囲の人を傷つけることが少ないというメリットも。3x8メートルのスペースがあれば離発着できるので、専用ヘリポートや飛行場が要りません。騒音は76dBAと、騒々しい街頭レベルに抑えられました。

空飛ぶタクシー!、都市部に登場 - 渋滞知らずで飛べる「CityHawk」
ヘリポートや飛行場なしで飛び立てます

活用シーンとしては、空飛ぶタクシーがあげられています。空港から取引先のオフィスやイベント会場までなど、約束の時刻に遅れられないビジネスパーソン向けの需要はあるとUrban Aeronauticsは考えているようです。また、国によっては都心のホテルから空港までの時間の読める交通手段の無いところも。そんな国では観光客向けに、ホテルから空港まで最短時間で行ける足として活用できるかもしれません。ちなみに、パイロット込みで6人まで乗車できます。

空飛ぶタクシー!、都市部に登場 - 渋滞知らずで飛べる「CityHawk」
空港から街までタクシーしかなく、道路は渋滞で動かない…って国、結構あります

その他、救急車としての活用もあるとしています。空を活用すれば、渋滞が多い地域であっても、病人や怪我人のいる場所にいち早く駆け付けられるためです。

空飛ぶタクシー!、都市部に登場 - 渋滞知らずで飛べる「CityHawk」
サンダーバードみたい?

現時点で予定されているスペックは、最高速度が時速270キロで巡航速度が150キロ、最大積載量は760キロとなっています。