電動バイク「Jack Rabbit」

「Jack Rabbit」は、大学のキャンパス内での移動用に開発された電動バイク。米国カリフォルニア州在住のTom Piszkinさんが開発した。

電動バイク「Jack Rabbit」
大学のキャンパス内移動にぴったりな電動バイク「Jack Rabbit」

電動アシスト自転車に使用されるハブモーターを活用したパーソナルモビリティ。ハブモーターは取り付けが容易でしかも価格が安いため、ある程度の設備があれば比較的簡単に電動ビークルを製造できるというメリットを得られる。


電動バイク「Jack Rabbit」
電動アシスト自転車に使用されるハブモーターを活用

チェーンなどがないため、オイルがたれることがない。このため、クルマに収納して持ち運ぶのも比較的容易だ。

電動バイク「Jack Rabbit」
チェーンがないので、オイルがたれるのを気にせず収納できる

一方で、本来は電動アシスト自転車に取り付けるデバイスなため、電動バイクとしてはパワー不足になりがちというデメリットも。このデメリットにTomさんは「Jack Rabbit」のボディを極力シンプルな構成にし、軽量化することで対応した。

電動バイク「Jack Rabbit」
軽量化により、電動アシスト用モーターでも走行可能に

最高速度は時速29キロ。このモーターに電力を供給するバッテリーは、フレーム内に搭載されており、フル充電で約21キロの走行が可能だ。バッテリーの充電に必要な時間は約2時間となっている。

バッテリーの充電ポートと主電源スイッチは、フレームの下部に取り付けられた。フレーム上部にはLEDライトが取り付けられていて、充電レベルを表示する。

電動バイク「Jack Rabbit」
充電ポートと主電源スイッチはフレーム下部に

電動バイク「Jack Rabbit」
フレーム上部には充電レベルを表示するLEDライトが

速度はハンドルバーに取り付けられたスピードスイッチで変更できる。「CLIMB」「CRUISE」「COAST」の3段階での設定が可能で、「CLIMB」を選択すると、フルパワーで坂道を上れる。「CRUISE」では「CLIMB」の半分のパワーで平地を巡行可能だ。「COAST」を選択すると、バッテリーからモーターへの電力供給がカットされる。これにより、坂道を下っているときなどに電源消費を抑えてバッテリーをより長く使用できるようにしている。

興味深いのはこのスピードスイッチが取り外しできること。取り外すと「Jack Rabbit」は走行できなくなるので、利用者はこのスピードスイッチをキーとして利用可能だ。

電動バイク「Jack Rabbit」
落としたら、もう走れない?

重さは約9キロと、一般的なシティサイクルよりもずっと軽い。階段などを担いでのぼることができる。ハンドルを簡単に90度回転できる機構が採用されているので、狭い場所にも収納可能だ。

電動バイク「Jack Rabbit」
重さは約9キロ
階段も楽勝!

電動バイク「Jack Rabbit」
収納に便利な、ハンドルを90度回転できる機構を装備

Tomさんは「Jack Rabbit」の製品化に向け、クラウドファンディングサイトKickstarterで出資者を募集中。本稿執筆時点では449ドルの出資で「Jack Rabbit」を1台入手可能だ。出荷は2018年12月を予定している。

電動バイク「Jack Rabbit」
449ドルなら安い?

日本への配送については現段階では考えていないとのこと。今回のプロジェクトでは配送先を米国のみとすることで、複雑で手間のかかる海外発送に時間や工数を奪われることなく、米国の出資者にクリスマス前に製品を届けることにフォーカスしたいとのことだった。

電動アシスト自転車に使用されるハブモーターを活用し
米国で売れれば、海外進出もあるかも?