京都の自転車メーカー MBC は織田信長の481回目の誕生日を祝し、織田信長をモデルとした自転車「Azuchi」シリーズが当たるキャンペーンを開始した。


「Azuchi」シリーズは、織田信長の愛馬をモチーフに製作された自転車。愛馬「鬼葦毛(おにあしげ)」にインスパイアされた700C クロスバイクの「AZ7」と、愛馬「小鹿毛(こかげ)」にインスパイアされた20インチ折り畳み自転車の「ck2」で構成されている。


「鬼葦毛」にインスパイアされた「AZ7」
「鬼葦毛」にインスパイアされた「AZ7」

「小鹿毛」にインスパイアされた「ck2」
「小鹿毛」にインスパイアされた「ck2」

どちらのモデルも、既存の自転車業界のしがらみから自由な、異分野の専門家が集まって企画・開発された。例えばフレームデザインは自転車の専門家ではなく、京都のデザイナーが起用されている。また、ベルは富山県高岡市の鋳物メーカー「能作」製のオリジナルが採用された。

フレームデザインは京都のデザイナーが担当
フレームデザインは京都のデザイナーが担当

ベルは富山県高岡市の鋳物メーカー「能作」製のオリジナル
ベルは富山県高岡市の鋳物メーカー「能作」製のオリジナル

キャンペーンに応募するには、Facebook および Twitter のキャンペーンページに、“信長あるある”や“信長に関する妄想”などについて書き込みをする。すると、書き込みをした人の中から抽選で1名に「AZ7」または「ck2」がプレゼントされるという仕組みだ。応募期間は6月21日まで。詳細は、キャンペーンの特設サイトを参照されたい。


ところで、MBC はなぜ織田信長をモデルとした自転車を開発しようと考えたのだろうか? MBC の Web サイトには、「Azuchi」開発に至った思いが次のように語られている。

「伊澤と古我と仲間たちは、愛してやまない日本の古都の街に似合うシティバイクをつくりたいと考えました。またバイクを通して、自分たちが忘れかかっていた“もう一つの日本”、バイタリティとイノベーションの気風に溢れた日本文化を再発見しようと語り合いました。

日本の変革者たちが生きた時代。豪奢と絢爛と破格に満ちた安土桃山文化の粋を埋め込んだ自転車――このやや突飛な発想にたどり着くまでには、長時間の議論が必要でした」

自転車に乗って環境を保護しようと訴える人は世界中にいるが、自転車で豪奢と絢爛と破格に満ちた安土桃山文化を再発見しようと訴えているのは、おそらく MBC だけだろう。これは、非常に独創的なコンセプトだ。そして、このような独創的なコンセプトを持つ自転車が街中をたくさん走るようになれば、街の景色はもっと楽しいものになる気がする。