欧州では依然、自転車ブーム。ブームが長期化するにつれ、人々が自転車に求めるものが“移動の手段”から、別の“何か”に変化しつつあります。

イタリア Societa Piemontese Automobili(SPA)の開発した電動アシスト自転車も、そんな“何か”を提供する乗り物。この自転車が提供する何かとは、“ステータス”です。



SPA の電動アシスト自転車の価格は、1万ユーロ(約135万円)と小型自動車なみ。一般的な自転車と比較しても、その価格は10倍以上です。このため欧州のメディアの中には、「自転車界のスーパーカー」であると定義しているところもあるほど。


このようなセレブ向けとも言える自転車開発が可能になった理由は2つ。1つ目はカーボンファイバーなどの“素材”の進化。そしてもう1つは“電動アシスト”技術の発達と浸透です。

カーボンファイバーの進化は自転車を軽量化しただけでなく、金属のフレームでは実現できなかったデザインや質感の表現を可能にしました。一方、電動アシスト技術は“額を流れる汗”からセレブを解放。汗をかきながら立ち漕ぎをするセレブって、絵になりませんからね。


バッテリーは36ボルト25Ah のリチウムイオンで、5時間で満充電できます。一回の充電で走行可能な距離は、モーターだけで走行する「バイクモード」では50キロ、モーターとペダルを併用する「ペダルアシストモード」で120キロ、そして最高速度は、最高速度は時速45キロとなっています。


バイクモードがある時点で、日本での自転車としての使用はアウト。でも、投資目的で購入するというのはありかもしれません。このデザインであれば、高級自動車のように、将来価格が上がるかもしれないからです。