オランダ アムステルダムの老舗のデザインスタジオ springtime は、電動アシスト自転車のコンセプトデザイン「adam.」を公開した。


「adam.」は、ハンドルバーにバッテリーが取り付けられた電動アシスト自転車。バッテリーにはナビ用のスクリーンとスピーカーが内蔵されている。



バッテリーは簡単に取り外しでき、パソコンやタブレット、スマートフォンなどの外付けバッテリーとして利用可能だ。

「adam.」のターゲットは、アムステルダム在住の学生たち。springtime は、学生の行動を24時間観察し、自宅と学校間の往復だけではなく、それ以外のすべての時間帯で自転車に必要とされる機能を調査した。その結果、疲れたときも楽に移動できる「電動アシスト機能」、カフェなどで PC を使ってレポートなどを書くときに必要な「外付けバッテリー機能」、公園で音楽を聴くときに必要な「スピーカー機能」の3つを「adam.」に盛り込んだという。


「adam.」は、特定の場所に住む特定のグループに向けてデザインされた乗り物。だがターゲットを絞り込んだ結果、その他の街のその他のグループの人々をも惹きつける自転車に仕上がっているのが興味深い。

「adam.」にはカゴがないので、買い物自転車として使うには不向き。タイヤ径は20インチと小さめなので長距離移動にも向かない。だがポータブルスピーカーや外付けバッテリーを必要とするライフスタイルを持つ人々にとって、「adam.」は魅力的なものにうつるだろう。


残念ながら、「adam.」が市販化される予定はないそうだ。