一部の米国人にとって「SAMURAI(侍)」や「忍者」は憧れの存在。そして、米国の自転車マニアにとってチタン製自転車も憧れの存在だ。

その憧れの要素を2つとも持ち合わせたオールチタン製ロードバイク「SAMURAI(サムライ)」が2015北米ハンドメイド自転車展に出展された。この日本製の自転車は多くの米国自動車&自転車メディアによって取り上げられ、高く評価されている。


「SAMURAI」は、日本美を感じさせる斬新なデザインを持つロードバイク。随所に日本の伝統を感じさせる細やかな技術が散りばめられている。


フレームのカーブには、「エビ管溶接構造」を採用。武士の鎧をイメージした剛健な仕上がりになっている。「エビ管溶接構造」とは、扇状の小さいピースを溶接することで、カーブ形状の形成を実現する技術。メインフレーム、ハンドル、フロントフォークのカーブは、すべてこの「エビ管溶接構造」により製作されている。


「SAMURAI」には、自転車のフレーム剛性を高める上で重要な役目を果たすシートチューブが存在していない。だが「エビ管溶接」による加工硬化などで構造最適化を図ることにより、既存ロードバイクと同等のフレーム剛性を確保しているという。


フレームは、日本刀の反りを連想させる曲げ構造。そして、後部にあるモチーフやヘッドパーツは、これまでの自転車に無い日本的な趣向を採用している。チタンの地肌へレーザーで意匠を施すことにより、SAMURAI のイメージを更に強調した。


リムは、刀の刃の輝きをイメージしたもの。シルバーでシャープな印象のあるリムに家紋をあしらった。


チェーンには、ベルトドライブを採用している。その他、ケーブルなどは、極力フレーム内に隠され、すっきりとした外観を維持している。


価格などは公表されていない。