米国マサチューセッツ工科大学の MIT Media Lab で生まれた企業 MindRider は、「MindRider Helmet」のプロトタイプを開発した。現在、商品化に向けクラウドファンディングサイト kickstarter で出資者を募集中。資金調達に成功した場合、2015年秋の製品出荷を予定している。


「MindRider Helmet」最新プロトタイプ
「MindRider Helmet」最新プロトタイプ

「MindRider Helmet」は、装着者の脳波を感知して、感情を測定。その感情の揺れを地図上にマッピングするヘルメットだ。これにより利用者は、その日の走行ルートでもっともストレスを感じた「HOTSPOT」と、もっともリラックスできた「SWEETSPOT」を地図上で知ることができるようになる。次回走行時には、HOTSPOT を避けて走行することで、より安全なサイクリングが可能になるという仕組みだ。


「MindRider Helmet」は装着者の脳波を感知して、
「MindRider Helmet」は装着者の脳波を感知して、
ストレスを感じた場所を地図上にマッピングする
ストレスを感じた場所を地図上にマッピングする

装着者は、自分の走行中の脳波をクラウドソースマップ上に記録し、他の利用者に公開することも可能だ。サイクリストはクラウドソースマップを参照し、他の利用者によって記録された「HOTSPOT」を事前にチェックしておくことで、初めて走行する街であってもストレスの少ない走行ルートを見つけ出せるようになる。

装着者は、自分の走行中の脳波をクラウドソースマップ上に公開できる
装着者は、自分の走行中の脳波をクラウドソースマップ上に公開できる

作成されたクラウドソースマップは、PC、タブレット、スマートフォンから参照可能  サイクリストは他の人が公開したマップを参照し  最もストレスの少ない走行ルートを調べられる
作成されたクラウドソースマップは、PC、タブレット、スマートフォンから参照可能
サイクリストは他の人が公開したマップを参照し
最もストレスの少ない走行ルートを調べられる

「MindRider Helmet」で作られるクラウドソースマップは、都市設計にも役立つという。例えば、現在ニューヨーク市では「Vision Zero」と呼ばれる交通事故撲滅運動が実施されているが、MindRider で作成されたマップで判明した「HOTSPOT」に注目することで、効率よくニューヨークの交通状況を改善できると、MindRider は主張している。

ニューヨーク ブルックリンのホットスポットを調査した「MindRider」たち
ニューヨーク ブルックリンのホットスポットを調査した「MindRider」たち