自転車、どこに置いてます? 筆者はリビングの壁に掛けています。でも、家族には不評。どうやらその場所に絵や写真を飾りたいようです。

さて、「自転車」と「家族」、あなたならどちらを取りますか?


オーストラリア シドニーにあるビクトリアンハウス「House Bruce Alexander」は、こんな“家族の問題”を解決する家。家の中のデッドスペースを自転車置き場に変え、壁をアート作品のために解放しました。

オーストラリア シドニーにある「House Bruce Alexander」  家族の問題を解決します  壁にはアート作品が!
オーストラリア シドニーにある「House Bruce Alexander」
家族の問題を解決します
壁にはアート作品が!

「House Bruce Alexander」は、現地のデザインスタジオ Tribe Studio がリフォームを担当した物件。オーナーはリフォームにあたり、保有する多くのアート作品を壁に飾りつつ、室内に自転車を置ける家にして欲しいと要求したそうです。でも、このビクトリアンハウスはあまり広いものではなかったため、アートを壁に飾った場合、自転車を置くスペースは残っていなかったのだとか。

「House Bruce Alexander」全景  確かに、あまり広くはなさそうです
「House Bruce Alexander」全景
確かに、あまり広くはなさそうです

Tribe Studio は、明り取り窓の下にあるスペースを活用することで、自転車置き場用のスペースを捻りだしました。家族がこのスペースの壁を目にすることはほとんどなく、アートを飾っても意味がありません。自転車を置く場所としては理想的だったわけです。

明り取り窓の下にあるスペースに吊り下げられた自転車  自転車の干物のよう?
明り取り窓の下にあるスペースに吊り下げられた自転車
自転車の干物のよう?

自転車置き場用スペースの天井には滑車が取り付けられました。これで女性であっても、自転車を一人で軽々と吊り上げることができるそうです。

滑車により、女性でも自転車を吊り上げることができます
滑車により、女性でも自転車を吊り上げることができます

下から見ると、こんな感じ
下から見ると、こんな感じ

「リフォームで家族の問題を解決する」。なんだか、どこかの番組で聞いたことのあるようなフレーズですが、そういうリフォームがオーストラリアでもあると知ってちょっと驚きました。ただ、このご家族が自転車をデッドスペースに追いやってまで飾りたかったアート作品には、若干の疑問も感じます。せっかくの美しい家が台無しになっているような…。筆者なら、アート作品を追いやって、自転車を飾ります。でもきっとオーナーは、自転車ではなく、家族を取ったんでしょう。それもまた、人生かもしれません。

アートは、よくわかりません…。
アートは、よくわかりません…。

Photography by Katherine Lu