ベスパディーラーが考えた電動バイク「Model 1」

「Model 1」は、「ベスパのようなおしゃれな街乗りバイク+カーゴバイク」を目指す電動バイク。米国CIVILIZED Cyclesが開発している。

ベスパディーラーが考えた電動バイク「Model 1」
大人2人が乗れ、大量の荷物を運べる電動バイク「Model 1」

CIVILIZED Cyclesの創業者兼CEOであるZachary Schieffelinさんは、米国で最大級のベスパディーラー「Vespa Soho」を運営していた人。Schieffelinさんが取り扱いを始めた当時、ベスパはわずかなガソリンで走り、渋滞の原因にもなりにくく、駐車場も要らないことで、環境意識の高いニューヨークの人々から高い人気を得ていた。


だがSchieffelinさんによれば、2008年頃から顧客の求めるものが変化したという。顧客は、多くの人や荷物が運べ、アップライトなスタイルでリラックスして乗れる「電動の乗り物」を求めるようになった。

「Model 1」は、このような要求に応えて開発されている電動バイク。リアシートが装備されていて、大人2人での移動が可能だ。

ベスパディーラーが考えた電動バイク「Model 1」
2人乗りできる!

Schieffelinさんによれば、特に若い世代ほど、移動や旅行は友達や子どもと一緒にしたがるのだそう。このため、複数の人が一緒に移動できる乗り物であることが「Model 1」開発における第一条件となったそうだ。

ベスパディーラーが考えた電動バイク「Model 1」
移動も旅行も友達や家族と

多用途であることも「Model 1」の必要条件の1つとされた。多くの人がクルマを利用する買い物や子どもの送り迎えといったシーンで使えないのであれば、その乗り物は買ってはもらえない。この条件を満たすために、リアには大型のパニアバッグが装備された。

ベスパディーラーが考えた電動バイク「Model 1」
週末の大量買いに使えるバッグを装備

このパニアバッグは通常の容量は通常は20L。だが大量の荷物を運ぶときには左右に大きく開き、その容量を80Lまで増やすことが可能だ。最大で約23キロまでの荷物を運搬できる。

ベスパディーラーが考えた電動バイク「Model 1」
23kgまでの犬も

また、いくら環境に優しくて便利であっても、乗っていることが恥ずかしいと感じるデザインでは買ってもらえない。これに対応するためにパニアバッグの素材にはカーボンファイバーのように見える素材を採用し、高級感を高めた。

ベスパディーラーが考えた電動バイク「Model 1」
カーボンファイバーに見える素材?

バッテリーはフル充電で約40kmの走行が可能。オプションのセカンドバッテリーを装備することで距離は80キロにまで伸ばせる。モーターは750Wで、最高速度45km/hでの走行が可能だ。

ベスパディーラーが考えた電動バイク「Model 1」
「イェ~イ!」

「Model 1」は40台の限定生産。パイロット版のような役目を担い、購入者からのフィードバックによって今後の開発・生産方針を決めることになる。価格は5,999ドル(65万8,000円)とベスパの1.5倍程度の値段。2020年の第2四半期に出荷される。

ベスパディーラーが考えた電動バイク「Model 1」