BMW「M8」の4ドアモデル「M8グラン クーペ」が1月28日に販売開始された。BMW 8シリーズ グラン クーペに、BMW Mによるレーシング・テクノロジーが採用された高性能モデルだ。


搭載されるエンジンは、最高出力600PS、最大トルク750Nmを発生するV型8気筒Mツインパワー・ターボ。BMW Mが開発したこのエンジンに、ドライブロジック付き8速Mステップトロニック・トランスミッションとBMW M独自の4輪駆動システムM xDriveを組合せることで、エンジンのパワーを効率よく地面に伝達可能としている。



センター・コンソールには「M MODE（Mモード）」ボタンを装備。メーター・パネルやヘッドアップ・ディスプレイの表示方法や、運転支援システムの介入レベルを「ROAD（ロード）」または「SPORT（スポーツ）」から選択可能となった。「ROAD」では全ての運転支援システムが有効となる。一方、「SPORT」では前車接近警告や衝突回避・被害軽減ブレーキを除く全てのブレーキやステアリング・システムへの介入を無効にできる。


M専用インテグレーテッド・ブレーキ・システムを搭載。ドライバーは任意に車両の減速度を調整でき、思い描くペダル・フィーリングを実現できる。ペダル・モードも選択可能。快適性を重視した「COMFORT」、素早い反応を重視した「SPORT」モードからセレクトでき、車両を減速させるのに必要なブレーキ・ペダルの踏み込み量を変更できる。これにより、濡れている路面やブレーキ温度が高い状況下などでも、ブレーキ・ペダルの感覚を一定に保てる。


インテリジェント4輪駆動システムM xDriveは、安定した路面でのスポーツ走行から、路面状況が変化する環境下での走行まで、必要に応じてトラクションを最適化可能だ。ドライバーが駆動力配分を設定することも可能で、初期設定の「4WD」モードに加え後輪駆動に近い「4WD SPORT」モード、DSCをオフにし完全な後輪駆動走行となる「2WD」モードが用意されている。 


インテリアでは、MのロゴやMモデル・カラーのステッチが刻まれた新デザインのセレクター・レバーやカーボン・ファイバー製のインテリア・トリムが採用されている。


リアでは、3メートルを超えるホイールベースによって実現した広い室内空間により、長距離走行でも大人が快適に寛げるリアシートが装備された。リアシートでもホールド感のあるデザインのシングル・シート・フォルムが採用されており、後席の乗員もスポーティな走行を体験できるデザインとなっている。


よりアグレッシブなスポーツ走行を想定したモデル「Competition」が用意された。このモデルではエンジンからデザインまで、特別なセットアップが施されている。搭載されたエンジンは最高出力を通常モデルから25PS高めた625PSを発揮する。


デザイン面では、ハイグロス・ブラックのキドニー・グリルとモデル・バッチ、ドア・ミラーが装備される。また、バイ・カラーの20インチMホイールが採用された。



内装ではMシート・ベルトやBMW Individualアルカンタラ・ヘッドライナー、フル・レザー・メリノ/アルカンタラ コンビネーション・シートを標準装備している。

「M8グラン クーペ」のメーカー希望小売価格は2,194万円。「M8グラン クーペCompetition」は2,397万円。