日産は電動駆動4輪制御技術「e-4ORCE」を搭載した「ARIYA CONCEPT(アリア コンセプト)」をCES 2020に出展した。また、同技術を搭載したテストカーもラスベガス市内で併せて公開している。

日産「ARIYA CONCEPT(アリア コンセプト)」CES 2020
電動駆動4輪制御技術「e-4ORCE」を搭載した「ARIYA CONCEPT」

「アリア コンセプト」は昨年10月の東京モーターショーで初公開されたEVクロスオーバー。電動技術とAI技術によって交通事故や交通渋滞、排出ガス問題の解決を目指す日産のビジョン「ニッサン インテリジェント モビリティ」を体現したコンセプトカーだ。


日産「ARIYA CONCEPT(アリア コンセプト)」CES 2020
「ニッサン インテリジェント モビリティ」を体現したコンセプトカー

今回のCES 2020への出展では、「アリア コンセプト」に搭載された四輪駆動技術「e-4ORCE」を強調している。この技術により、滑りやすい道でも思い通りのコーナリング性能と高いトラクション性能を実現するほか、乗る人すべてに快適な乗り心地を提供する。

日産電動駆動4輪制御技術テストカー
ドライバーと乗員に様々なメリットを提供する「e-4ORCE」
(画像は昨年公開された「e-4ORCE」搭載テストカー)

「e-4ORCE」は、「GT-R」や「パトロール」の4x4システムの開発実績を通じて生み出された技術。スムーズで安定した出力とブレーキ性能の実現を目的に開発された。

日産「パトロール」
参考画像:日産「パトロール」

通常のフロントモーターの回生ブレーキに加え、リヤモーターの回生ブレーキも併せて活用することで車体の姿勢変化を抑制し、乗員の前後方向の揺れを減少させる。前後の揺れが減少することで、車酔いなどを抑える効果が見込まれるという。また、加速時や凹凸のある路面を通過する時には、モーターを最適にコントロールすることで車体姿勢の変化を抑え、乗員に快適な乗り心地を提供する。

日産「ARIYA CONCEPT(アリア コンセプト)」CES 2020
4輪駆動技術で、車酔いを防止

ドライバーに対しては、様々な路面状況において高い安心感を提供する。例えば滑りやすい路面状況においても、繊細にモーターの駆動力やブレーキのコントロールを行うことで高いライントレース性能を実現。運転初心者であっても安心してドライビングを楽しめる。

日産「ARIYA CONCEPT(アリア コンセプト)」CES 2020
滑りやすい路面状況でも安心してドライビングを楽しめる

CES 2020は米国ラスベガスで1月7日から10日まで開催される。