VWが1972年のワーゲンバスを電動化

フォルクスワーゲンが米国EV Westとコラボレートし、1972年式のワーゲンバスを電動化して公開しました。フォルクスワーゲンは今年の9月にオールドビートルを電動化した「e-Beetle」を公開した際、ワーゲンバスの電動化も準備していると述べていましたが、その約束を守ったことになります。

VWが1972年のワーゲンバスを電動化

クラシックカーマニアに対して電動ユニットの提供を目指すプロジェクトの一環として実施されたカスタム。クラシックカーの排出ガスは現在の環境基準を満たしていないことが多いのですが、最新の電動ユニットを装備することでこの問題を解決し、レトロなデザインの美しさを環境負荷の少ない状態で楽しめることを証明しています。電動化により、メンテナンスが楽になるというメリットも得られます。


VWが1972年のワーゲンバスを電動化

今回使用された電動ユニットはe-Golfに搭載されていたもの。オリジナルの60馬力空冷4気筒エンジンをこの電動ユニットに置き換えることで、最高出力は134馬力とオリジナルの倍以上のパワーを発揮可能としました。

VWが1972年のワーゲンバスを電動化

バッテリーは以前燃料タンクの設置されていた場所に収納されており、容量は35.8kWh。フル充電での航続距離は201kmを実現しています。

VWが1972年のワーゲンバスを電動化

パワートレイン以外のコンポーネントについてはエクステリアもインテリアもほぼオリジナルのままで維持され、電動化によって元のデザインが損なわれないことを証明しています。大きくて細いステアリングや近頃目にしなくなったチョークレバーまで、1970年代のクルマが好きな人にとってはたまらないあれこれが、そのまま残されました。

VWが1972年のワーゲンバスを電動化

ただし、コンポーネントによってはカタチはそのままでも以前とは異なった機能が与えられたものも。例えばフロアから長く伸びたシフトレバーの操作はオリジナルのままではなく、e-Golfと同じものとされています。ドライバーはこのシフトレバーで、「パーキング」「リバース」「ドライブ」「再生ブレーキ」の各ポジションをセレクト可能となりました。

VWが1972年のワーゲンバスを電動化

さて、フォルクスワーゲンは「e-Beetle」の公開時、将来的にはポルシェ356を電動化した「e-Porsche 356」を製造する可能性もあると述べていました。こちらは実現するのでしょうか?

VWが1972年のワーゲンバスを電動化