BMWが「BMW i4」のスペックを公開した。同社初となるEV版の4ドアクーペで、噂通り航続距離は600キロとされた。
第5世代となるBMW eDriveシステムを搭載。電動ドライブコンポーネントや充電ユニット、高電圧バッテリーはすべてBMW Groupによる内製品となる。これまでのeDrive開発・製造で培われたノウハウを注ぎ込んで製造されるが、中でも注目すべきは新開発の高電圧バッテリーセルだろう。第3、4世代セルと比較してフラットになったセルを使用したバッテリーは、前述の通りフル充電で約600キロの走行を可能とする。
電気自動車は充電に時間がかかるのがデメリットの1つだった。だが、「BMW i4」のバッテリーはわずか35分で80%まで充電できるという。また、6分間の充電でも100キロの走行が可能だ。例えば高速道路のSA/PAに「BMW i4」に対応した充電設備が設置されれば、トイレに行ってちょっとした買い物をしている間に、目的地までの移動に足る充電ができるようになるかもしれない。
「BMW i4」向けに開発されたモーターのパフォーマンスは、現行BMWモデルに搭載されたV8エンジンに匹敵。最大出力では530hpを達成しており、BMWならではの「駆け抜ける歓び」をドライバーに提供する。
室内はガソリンエンジンモデルのグラン クーペ同様、後席の快適性が特徴。大きめのドアで乗降性も高く、広い足元空間によって日常使いはもちろん、長距離ドライブにも対応できる。
「BMW i4」は2021年発売の予定。第5世代BMW eDriveシステムはこれに先んじ、2020年に「BMW iX3」に搭載されて世に出ることになる。また、2021年発売の「BMW iNEXT」にも搭載される。