子どもの頃に読んだSF小説に、いつも乗り物を隠し持つ少年が登場するエピソードがありました。未来はこうなるのか!とワクワクしたものです。
そのころのことをちょっとだけ思い出させてくれたのがMiniFalcon Scooterの開発した「MiniFalcon」。バックパックに入れて背負える電動スクーターです。
折り畳むと高さ60x長さ34x幅15センチになる電動スクーター。展開すると高さ115.5x長さ62x幅44センチとなります。一般的な電動スクーターよりも短めではありますが、ハンドルの高さなどは十分で、ちょっとした移動に使えるサイズとなります。
超小型サイズへの折り畳みを可能にしたのが、テレスコピックタイプの折り畳み機能。ハンドルを支えるTバーが3段階で伸縮でき、バックパックに収納できるようになりました。
250Wのモーターを装備しており、最高速度時速16キロで走行できます。バッテリーの充電に必要な時間は約2~3時間。フル充電での航続距離は10~15キロとなっています。また、回生ブレーキを装備しているので、坂道を下っているときなどに充電し、航続距離をのばすことができます。
サスペンションも装備されています
ブレーキは回生ブレーキのほか、フットブレーキも装備されました。ブレーキはABS機構付きで、急ブレーキをかけても車体が不安定になりにくく、乗員が振り落とされるリスクを下げてくれます。
残念なのは重さ。約8.1キロと10キロを切っているので短い距離なら持ち運べなくはないのですが、SF世界の実現にはまだ遠そう。ポケットから取り出す…のは無理にしても、もう少し軽くなって欲しいところです。でないと「なぜ自分は、乗り物に乗らず、乗り物を持って運んでいるんだろう?」と悩んでしまうかも。
MiniFalcon Scooterは現在、クラウドファンディングサイトIndiegogoで「MiniFalcon」の先行販売を実施中。本稿執筆時点では329ドルの出資+送料で「MiniFalcon」を1台入手できます。この手の乗り物にしてはお手頃価格というのも、「MiniFalcon」の魅力です。
「MiniFalcon」で日本の公道を走るのは難しそう。同様の商品で保安部品を装備し、ナンバーを取得可能なものはあるのですが、「MiniFalcon」では部品を付けるスペースが不足しそうです。取り付けられたにしても、ナンバープレートをバックパックに入れるのはちょっと無理かもしれません。