ポルシェ 「タイカン」プロトタイプ

ポルシェ初の電動スポーツカー「タイカン」プロトタイプのデモ走行イベント「ポルシェトリプルデモラン」が世界3か国で実施されている。最高出力600psを発揮するパワーユニットを搭載し、0-100km/h加速3.5秒以内、最高速度250km/hを超える「タイカン」がその可能性を各国で示す。

ポルシェ 「タイカン」プロトタイプが中国・上海を走る
「タイカン」プロトタイプのデモ走行イベント「ポルシェトリプルデモラン」実施中

「ポルシェトリプルデモラン」は、ポルシェエクスペリエンスセンター(PEC)上海でキックオフされ、ポルシェの重要な販売市場である中国、英国、米国で実施されるデモ走行イベント。プロトタイプカーのルーフには各国への敬意を表したカラーリングが施されるが、上海ではドラゴンのグラフィックが描かれた。


ポルシェ 「タイカン」プロトタイプが中国・上海を走る
ルーフにレッドドラゴンのグラフィック

「ポルシェトリプルデモラン」は英国グッドウッドフェスティバルオブスピードのヒルクライムレース(2019年7月4日-7日)を経て、米国ニューヨークでのABB FIAフォーミュラE選手権のシーズン最終戦(2019年7月13日-14日)で幕を閉じる。

ポルシェ 「タイカン」プロトタイプが中国・上海を走る

「タイカン」は今年9月にワールドプレミアされる予定。その前に約600万kmにもおよぶテスト走行をカバーする。うち200万kmは耐久走行距離となる。

ポルシェ 「タイカン」プロトタイプが中国・上海を走る
600万kmのテスト走行を経て、ワールドプレミアへ

ポルシェは電気自動車である「タイカン」にも、エンジンを搭載したスポーツカーと同じテストプログラムを実施している。「タイカン」では、バッテリーの充電や極端な条件下でのドライブトレインと車内の温度制御など、特に要求の厳しいテストが課された。

ポルシェ 「タイカン」プロトタイプが中国・上海を走る
雪と氷の上でのドライビングテストも実施された

北極圏に近いスカンジナビアでは、雪と氷の上でのドライビングテストが実施された。南アフリカではパフォーマンステストに加えて連続的なパフォーマンスと再現性に関する最終調整が、ドバイでは高温気候での耐久走行が実施され、また過酷な条件下でのバッテリー充電がテストされている。

ポルシェ 「タイカン」プロトタイプが中国・上海を走る
高温気候での耐久走行も

「タイカン」は日本では2020年の販売開始が予定されている。ポルシェは「タイカン」の国内導入にむけ、2020年半ばからABB製の急速充電器を全国のポルシェセンターと公共施設へ設置する予定。これは150kWでの急速充電を可能とし、「タイカン」の80%充電を30分以内に済ませる能力を備えた国内最高レベルの急速充電器となる。

ポルシェ 「タイカン」プロトタイプが中国・上海を走る
「タイカン」の80%充電を30分以内に済ませるABB製高速充電器