トヨタ「プリウスPHV」を使った公道走行実証、7月下旬開始

太陽電池をびっしり装着したトヨタ「プリウスPHV」による公道走行実証が7月下旬から開始される。太陽電池の装備により、電気自動車の航続距離がどの程度のびるか、などを検証するNEDO、シャープ、トヨタによる共同研究。

トヨタ「プリウスPHV」を使った公道走行実証、7月下旬開始

実証にあたり、シャープは高効率太陽電池セルを車載用にモジュール化した太陽電池パネルを製作した。トヨタはこのパネルを「プリウスPHV」のルーフやフード、バックドアに装着したテストカーを製作している。


トヨタ「プリウスPHV」を使った公道走行実証、7月下旬開始

このテストカーと、市販されている「プリウスPHV」太陽電池パネル装備車を比較すると、太陽電池セルの変換効率は市販モデルが22.5%であるのに対し、実証車は34%以上となっている。また、定格発電電力は市販車が180Wなのに対し、実証車は約860Wとなった。

トヨタプリウスPHVソーラーパネル装備モデル
参考画像:トヨタ「プリウスPHV」ソーラーパネル搭載 市販モデル

駐車時に太陽電池のみでバッテリーを充電した場合の航続距離は、市販モデルは6.1キロ相当。だが実証車は44.5キロ相当となっている。また、市販車では駐車時にしかバッテリーへの充電ができなかったが、実証車では走行中にも可能に。走行しながら充電した場合の航続距離は56.3キロ相当を達成した。

トヨタ「プリウスPHV」を使った公道走行実証、7月下旬開始

実証車は愛知県豊田市や東京都などで、さまざまな走行条件下で走行。太陽電池パネルの発電量や駆動用バッテリーへの充電量などのデータを収集し、今後の車載ソーラー充電システムの開発に活用する。

トヨタ「プリウスPHV」を使った公道走行実証、7月下旬開始

この実証車は2019年7月10日から12日までパシフィコ横浜で開催される「第14回再生可能エネルギー世界展示会」のNEDOブース内に展示される。