RIVIANは100%電気自動車「R1T」ベースのキャンピングカーを、米国アリゾナ州で開催されたOverland Expo Westで公開しました。

電気自動車はキャンピングカーに向かない? RIVIAN「R1T」なら大丈夫!
RIVIANが電動ピックアップトラック「R1T」ベースのキャンピングカーを公開

「電気自動車はキャンピングカーに向かない」という常識を覆すためにビルドされた一台です。電気自動車はガソリン車に比べると航続距離が短い上に、充電にも時間がかかります。また、キャンプ場近くには充電スポットが見つからないことも。これらの要素のため、電気自動車でキャンプに出かける人はまだ少ないのが現状なのだとか。


でも、今回RIVIANが公開したキャンピングカーのベースとなった「R1T」は、180kWhの大容量バッテリーが搭載されたバージョン。その航続距離は約640キロに達し、キャンプにも十分対応できる仕様となっています。

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大容量バッテリー搭載の「R1T」

「R1T」ベースのキャンピングカーは、「ガソリン車なみにキャンプができる」に留まらず、「R1T」ならではの機能も利用者に提供します。

そのひとつ目はスライド式のキッチン。このキッチンは普段は「R1T」内部の空スペースに収納しておき、必要に応じて引き出して調理ができます。

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スライド式キッチン

通常、キッチンスペースはクルマのリアに設けられるケースが多いもの。でもそれによって、就寝スペースを圧迫しがちなものですが、この位置にキッチンを装備したことで、広々とした就寝スペースを確保可能となりました。

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ベッドスペースを圧迫しないキッチンスペース

「R1T」のこの空間は、昨年同車が発表されたときから存在していました。不思議に思いRIVIANに尋ねてみたところ、当時同社は「座ると快適だよ」とごまかすばかりでした。でもおそらくあの空間は、今回のスライド式キッチンをはじめとする様々なユーティリティを組み込むスペースとして最初から設計されていたのでしょう。

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「R1T」の謎空間

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椅子として使えるのは本当のようです

キッチンには複数口のIHヒーターが設置されています。その他、19Lの水タンク、シンク、ストレージなども装備。一般的なキャンピングカーのキッチンと変わらない機能が搭載されています。

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オール電化なキッチンです

RIVIANによれば、「R1T」キャンピングカーをフル充電してキャンプに出発すれば、自宅から約280キロ離れたキャンプ場まで出向き、キッチンを使って調理をしながら約1週間を過ごし、自宅まで帰れるそうです。

「R1T」ならではのメリットはこれだけではありません。「R1T」のボンネット下にはエンジンではなく、330L容量のフロントトランク「フランク」が存在しています。RIVIANはOverland Expo Westではこの「フランク」にDometic製冷蔵庫を設置し、電気自動車ならではのメリットとして紹介しました。

電気自動車はキャンピングカーに向かない? RIVIAN「R1T」なら大丈夫!
ボンネット下のフロントトランク「フランク」

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Overland Expo Westではこの「フランク」にDometic製冷蔵庫が設置されました

RIVIANの「R1T」は、2020年に出荷が開始される予定となっています。ちなみに、荷台に設営されたテントは、Tepui製のものだそうです。

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キャンプは楽しいワン