シトロエンのコンセプトカー「The Citroenist Concept」

「The Citroenist Concept」は“デジタルノマド”に向けてシトロエンが提案するコンセプトカー。ワークスペースとしての機能性とキャンピングカーとしての快適性を併せ持っている。

シトロエンのコンセプトカー「The Citroenist Concept」
デジタルノマド”に向けてシトロエンが提案する「The Citroenist Concept」

ワークスペースとしてはインターネットへの常時接続機能を搭載している。ノートPC一台で仕事をすることの多いデジタルノマドにとってはこれだけでも十分だが、さらに車内には大型スクリーンやデジタル会議システムなども装備されており、世界のどこにいても仕事仲間と会議をしたり、ドキュメントをシェアしたりが可能だ。


シトロエンのコンセプトカー「The Citroenist Concept」
インターネットへの常時接続機能を搭載
スタバ同様、デジタルノマドには十分な機能性

シトロエンのコンセプトカー「The Citroenist Concept」
会議システムも搭載

フロントシートは回転式になっている。シートを会議システムに向けテーブルを引き出せば、そこは本物のオフィスのようになる。

シトロエンのコンセプトカー「The Citroenist Concept」
写真には無いが、これでテーブルを出せば
よりミーティングルームらしい室内に

キャンパーとしての機能では大人4人が快適に移動し、就寝も可能なスペースを提供する。眠るときにはルーフトップテントに2名、椅子を倒して作ったベッドに2名が横になるという仕組みだ。

シトロエンのコンセプトカー「The Citroenist Concept」
ルーフトップは狭そう

ベース車両はシトロエンの「SpaceTourer」。全長4.95x幅1.92x高さ1.99メートルとコンパクトなので多くの立体駐車場を利用できる。狭い道も走行可能だ。

シトロエンのコンセプトカー「The Citroenist Concept」
コンパクトなので、狭い道も走行できる

エンジンにはシトロエンのクリーンディーゼルを採用。ワークスペースでもありキャンパーでもありながら、高速道路もキビキビとした走行を期待できる。また、燃費も良いので移動費を抑えられるというメリットも。

シトロエンのコンセプトカー「The Citroenist Concept」
キビキビ走れるクリーンディーゼル

4WDを装備。低い地上高と合わせ、非舗装路であってもある程度は走行できるだろう。「ノートPCさえあればどこででも仕事ができる」デジタルノマドにとっては、これはうれしい装備だ。

シトロエンのコンセプトカー「The Citroenist Concept」
ミニバンながら、どこでも走れる

かつてシトロエンの「2CV」に魅せられ、これに乗って世界を回った人たちがいたことを覚えているだろうか。中には「2CV」で50か国を回った人たちもいたという。

シトロエンのコンセプトカー「The Citroenist Concept」
参考画像:シトロエン「2CV」 (C)Alexander Migl

サイズも形も仕組みもまったく異なっているが、「The Citroenist Concept」はなぜか「2CV」を思い出させるクルマだ。“コンセプトカーといえば電気自動車”という昨今の風潮に逆らい、あえてディーゼルエンジンを搭載したあたりにも、「2CV」の高い経済性に注目して世界旅行にでかけた当時の“ノマド”を想起させるものがある。

もし市販されたら、これに乗って世界を回りつつ、オフィスにいるのと同じように会議に参加し、オフィスにいるときと同じように仕事をこなす“デジタルノマド”が出現するかもしれない。

シトロエンのコンセプトカー「The Citroenist Concept」
ジュネーブモーターショーに展された「The Citroenist Concept」