シトロエンが電気自動車「AMI ONE CONCEPT」を公開した。都市部の交通渋滞解消に向けたシトロエンによる提案を形にしたコンセプトカー。


かつてクルマは“どこへでも移動できる”移動手段で、自由の象徴でもあった。だが交通渋滞が激しくなった現在ではその自由は失われ、クルマを持ちたくないという人も増えている。とはいえクルマを持たずにバスや地下鉄に頼る生活をすると、それらの運行時刻に縛られてしまい自由は遠ざかってしまう。




「AMI ONE CONCEPT」は、クルマをもう一度自由の象徴にするための電気自動車。時刻表に縛られず、好きなときに好きなルートで目的地まで自由に移動できる2人乗りのコンパクトな乗り物だ。バスや地下鉄、路面電車はもちろん、バイクや自転車、スケートボード、キックスケーターなどの代替手段として開発されている。


最大の特徴はそのサイズ。全長わずか2.5メートルで高さは1.5メートルと、混雑した都市部にぴったりなサイズ。都市部で多くの人が頭を悩ます、駐車場探しも容易となる。


最高速度は時速45キロに制限された。これにより、欧州では16歳以上なら免許なしで誰でも利用可能となった。スケートボードなどを利用して移動している若い人たちを、「AMI ONE CONCEPT」によってクルマの世界に呼び込めるかもしれない。充電に必要な時間は2時間で、フル充電すると最大で100キロ走行できる。通勤や通学、買い物には問題の無いスペックだ。


インテリアの特徴は運転者席がやや前方、助手席がやや後方に設定されていること。車内は広くないが、この構造によって乗員は広いショルダースペースを確保できる。また、これによって空いたスペースは、荷物置き場とされた。



エクステリアはインテリアにあわせた構造。前後オフセットされた座席からの乗り降りがしやすいように、運転席側のドアは前側が開き、助手席は後ろ側が開く仕様とされている。


狭い室内をより広く見せるため、サンルーフも装備された。


シトロエンは「AMI ONE CONCEPT」を、3月7日から開催されるジュネーブ国際モーターショーでお披露目する予定。