欧米、特に米国のキャンピングカーは大きなサイズのものがほとんど。でも、欧州では最近、小さめのキャンピングカーの人気も徐々に高まっているようです。

ドイツのFlexcamperによるキャンピングカーは、そんな小さめ商品のひとつ。フィアット「フィオリーノ」をベースにカスタムされた、ぼっち用キャンパーです。


フィアット「フィオリーノ」の全長は4メートル未満。この小さなボディの中に、ミニキッチン、テーブル、ベッド、そしてトイレまで装備してしまいました。小型キャンピングカーではトイレはオートキャンプ場で、というものが多いなか、これはかなり画期的といえます。


大型のキャンピングカーとは異なり、「フィオリーノ」キャンパーには専用のバスルームが設置されているわけではありません。トイレは運転席後ろにむき出しで置かれています。数人で利用すると、ちょっと大変なことになりそう。でも、「フィオリーノ」キャンパーはボッチ用。車内にいるのは自分だけなので、自分の匂いが我慢できるのであればOKです。


助手席後ろには、ソファとテーブルが設置されました。ミニキッチンでいれたコーヒーをここで楽しめます。


このソファーは、夜間はベッドの一部として利用されます。前述の通り、「フィオリーノ」は全長4メートル足らずの小さなバン。ソファも長さが足りず、このままではとても体を延ばすことはできません。そこでベッドにする際には、バンの出入り口部分にもマットレスを置き、さらに助手席を倒して横になるスペースを作り出します。


このベッドも、完全1人用。本当に、ぼっち用キャンピングカーなんだな、というのがよくわかる仕様となっています。

さて、Flexcamperは通常、顧客が持ち込んだクルマをカスタムして、キャンピングカーに仕上げます。でも、顧客が自分でカスタムするためのキットの販売も実施しており、「フィオリーノ」のほか、ルノーの「カングー」やフォルクスワーゲンの「ゴルフプラス」向けのキットが用意されています。


それらのコンバージョンキットを日本に送ることはできないか尋ねたところ、FlexcamperのStephanさんより、様々な理由により難しいとの回答が。特にシートなどは日本では認可されず、陸運局でナンバーを取得できない可能性があるようです。ただ、将来的にはこの問題を解決したいと考えているので、その際には連絡してくれるとのことでした。

販売すれば日本でも人気のでそうなぼっち用キャンピングカー。Stephanさんらの頑張りに期待しましょう！