カワサキ、「Ninja ZX-10R」シリーズ2019年モデルを発売へ

川崎重工は、スーパースポーツモデル「Ninja ZX-10R」シリーズの4車種、「Ninja ZX-10R ABS / Ninja ZX-10R」「Ninja ZX-10RR」「Ninja ZX-10R SE」をモデルチェンジし、2018年10月1日から導入国で順次発売する。

カワサキ、「Ninja ZX-10R」シリーズ2019年モデルを発売へ
スーパースポーツモデル カワサキ「Ninja ZX-10R」シリーズ2019年モデル発売
(画像は「Ninja ZX-10R ABS」)

「Ninja ZX-10R ABS / Ninja ZX-10R」は2004年のデビュー以来、世界中のレースで活躍しており、2015年と2016年にはスーパーバイク世界選手権でカワサキ・レーシング・チームのジョナサン・レイ選手が「Ninja ZX-10R」でチャンピオンを獲得している。2017年にはサーキット走行に特化した「Ninja ZX-10RR」が同選手権に投入され、史上初の3年連続チャンピオンを獲得した。


サーキット走行に特化したカワサキNinja ZX-10RR
サーキット走行に特化した「Ninja ZX-10RR」

その後2018年には、電子制御サスペンション「KECS」を搭載したハイグレードモデル「Ninja ZX-10R SE」が発売されている。

電子制御サスペンション「KECS」を搭載したハイグレードモデル カワサキ「Ninja ZX-10R SE」
電子制御サスペンション「KECS」を搭載したハイグレードモデル「Ninja ZX-10R SE」

2019年モデルの「Ninja ZX-10R」シリーズは、エンジンを改良することでエンジン出力を従来の200PSから203PS(「Ninja ZX-10RR」は204PS)に向上させるとともに、幅広いパワーバンドを実現。さらに装備を充実させることで、サーキット走行性能を高めている。

「Ninja ZX-10RR」は全世界で500台の限定販売で、トップブリッジには車名ロゴを配したシリアルナンバープレートが装着された。

「Ninja ZX-10RR」は全世界で500台の限定販売
車名ロゴを配したシリアルナンバープレート

■従来モデルからの主な変更点

◆エンジン

・フィンガーフォロワーロッカーアームを採用
バルブ駆動方式に、フィンガーフォロワーロッカーアームを採用。エンジン出力と信頼性を高めた。エンジン出力が従来の200PSから203PS(「Ninja ZX-10RR」は204PS)に向上したほか、エンジン各部の改良により、低回転域から高回転域まで幅広いパワーバンドを獲得している。レースキットのハイリフトカムシャフト(別売)に無加工で交換できる。

・パンクル社製チタニウム製コネクティングロッド(「Ninja ZX-10RR」のみ)
パンクル社によるチタニウム製コネクティングロッドを採用。軽量かつ耐久性の高いコネクティングロッドによりエンジンの最高回転数を引き上げ、出力向上やエンジンレスポンスの向上、幅広いパワーバンドを実現した。また、コネクティングロッドの軽量化はハンドリング性能向上にも貢献している。

パンクル社製チタニウム製コネクティングロッドを採用したカワサキ「Ninja ZX-10RR」
パンクル社製チタニウム製コネクティングロッドを採用した「Ninja ZX-10RR」

◆車体
・サスペンションセッティングの最適化(「Ninja ZX-10RR」のみ)
パンクル社製チタニウム製コネクティングロッドの採用にあわせて前後サスペンションのセッティングを変更し、ハンドリング性能の向上に寄与した。

◆装備
・クラッチ操作不要でシフトアップ/ダウンが可能なデュアルディレクションKQS
従来「Ninja ZX-10RR」と「Ninja ZX-10R SE」のみに採用されていたデュアルディレクションKQSを、全てのモデルに装備。クラッチレバー操作やスロットル操作を行わずに素早いシフトアップ、シフトダウンを可能とした。

・「ハイリーデュラブルペイント」(「Ninja ZX-10R SE」のみ)
日常使用での擦り傷の防止に効果を期待できる特殊コーティング塗装の「ハイリーデュラブルペイント」を、「Ninja ZX-10R SE」に採用した。

傷を自己修復する特殊コーティング塗装「ハイリーデュラブルペイント」を採用したカワサキ「Ninja ZX-10R SE」
「ハイリーデュラブルペイント」を採用した「Ninja ZX-10R SE」

カラーバリエーションは、「Ninja ZX-10R ABS / Ninja ZX-10R」が「ライムグリーン×エボニー×メタリックグラファイトグレー」「 パールストームグレー×メタリックフラットスパークブラック」。「Ninja ZX-10RR」は「ライムグリーン」。「Ninja ZX-10R SE」は「メタリックカーボングレー×ニュートロンシルバー×ライムグリーン」

導入国は欧州、アメリカ、カナダ、オーストラリア、日本、インドネシア、タイ、フィリピン、その他。