ライトやサイクルコンピューターなど、自転車用アクセサリーの多くは進化を続けています。でも、ベルは進化を止めたまま。高級で美しい自転車にも、昔ながらのデザインの、昔ながらの音を発するベルが取り付けられています。

参考画像:昔ながらの自転車用ベルの例
参考画像:昔ながらの自転車用ベルの例

オーストラリアメルボルンに本拠を置くKnogは、進化を止めた自転車用ベルの現状に不満を抱き「Oi」を開発しました。セクシーなルックスとグロッケンシュピールのようなサウンドを目指しています。


Knogが開発した「Oi」  セクシー(?)なルックス
Knogが開発した「Oi」
セクシー(?)なルックス

“21世紀”デザインのサイコンやライトと並べても  見劣りしません
“21世紀”デザインのサイコンやライトと並べても
見劣りしません

Knogによれば、自転車用ベルは1877年に発明されたときから今にいたるまで、ずっとあの“ドーム型”なのだそう。その後人類は月に行き、クローン羊を誕生させ、自転車本体を美しくセクシーに進化させてきたのに、ベルだけは放置されていたのだそうです。その結果、エアロダイナミクスを考慮したデザインを持つ21世紀の自転車にも、ドーム型の、空気力学を無視したベルがハンドルから飛び出す格好で取り付けられている。そんな現状が生まれてしまいました。

自転車のベルは、ドーム型の“鐘”を模して作られたそうです
自転車のベルは、ドーム型の“鐘”を模して作られたそうです

高速で移動する乗り物には、ふさわしくない形状かも?
高速で移動する乗り物には、ふさわしくない形状かも?

Knogの開発した「Oi」は、“ベルはドーム型をしているもの”という概念を覆す自転車用ベル。21世紀の自転車のハンドルバーに取り付けても、違和感のないデザインを与えられています。

ドーム型を捨てたベル「Oi」
ドーム型を捨てたベル「Oi」

音を出す仕組みは、鉄琴の一種である「グロッケンシュピール」と同じ。それを丸めた「Oi」は、基本的には単音しか出せないベルと異なり、多くの倍音を響かせ、独特のサウンドを生み出します。

「Oi」のコンセプトは、“ハンドルに巻くグロッケンシュピール”
「Oi」のコンセプトは、“ハンドルに巻くグロッケンシュピール”

独特のサウンドを生み出します
独特のサウンドを生み出します

「Oi」は、腕に巻くブレスレットや足首に巻くアンクレットのように、ハンドルバーに巻いて使用します。飛び出している部分がほとんどなく、目立たないので、ベルだと気付かない人もいるかもしれません。

ハンドルバーと同色にすれば、本当に目立ちません
ハンドルバーと同色にすれば、本当に目立ちません

バリエーションは、スタンダードバージョンでは「アルミ」「銅」「真ちゅう」「ブラック」の4種類。価格の高い「チタン」バージョンも存在しています。Knogによれば、映画『ロボコップ』に登場するロボット刑事のボディも、チタン製なのだそう。製品説明にこのようなムダ知識をちょいちょいはさんでくるKnogって、素敵です。サイズは25.4、26、31.8ミリのハンドルバーに対応できる「Large」と、22.2ミリに対応した「SMALL」の2種類です。

上段が「Large」サイズで、下段が「SMALL」サイズ  そして一番右端が「チタン」です  ロボコップ好きは、これを選ぶべき?
上段が「Large」サイズで、下段が「SMALL」サイズ
そして一番右端が「チタン」です
ロボコップ好きは、これを選ぶべき?

Knogは、自転車用ライトやロックなどですでに定評のあるメーカー。でもベル分野には初進出ということもあり、プロモーションも兼ねて、現在クラウドファンディングサイトkickstarterでキャンペーンを実施中。26ドルの出資で「Oi」を1つ入手可能となっています。「チタン」バージョンの入手には47ドル必要。日本への配送にも対応しており、出荷は2016年8月頃に予定されています。