Jeep(ジープ)初の5人乗り小型SUV「Renegade(レネゲード)」が9月5日に発売となる。街乗り用の車種で、4WDのほか2WDも選べる。

レネゲードは、2014年に経営統合したFiat Chrysler Automobiles(フィアット・クライスラー・オートモービルズ、FCA)グループの傘下として初めて米国外で生産するジープブランド。ジープとフィアットのチームが共同で取り組んだ初のプロジェクトでもあり、イタリア・メルフィ工場で組み立てる。


エクステリアは、1941年に誕生した初代「Jeep Willys(ジープ・ウィリス)」から着想を得て伝統の丸いヘッドライトと7スロットグリル、ショートオーバーハング、台形のホイールアーチを採用する。



ヘッドライト、テイルランプ、ルーフなどにある「X」マークは、1940年代米軍がガソリン運搬用に使用したジェリー缶の表面に描いてあったマークがもとになっている。

4WDの上位グレード「トレイルホーク」にオプション設定する電動ルーフ「My Sky(マイスカイ)」はジープ・ラングラーのハードトップを基に開発してあり、フロント、リアともに取り外し可能。パネルは2.2kgと軽量で、女性でも作業できる。



これに加え全グレードにブラック、アルパインホワイト、コマンド(グリーン)、コロラドレッドの4種類のボディカラーを設定。さらにグレードごとに専用カラー「オマハオレンジ」「シエラブルー」「ソーラーイエロー」を設定している。

インテリアもXマーク、7スロットグリルなどを多数取り入れた。さらに「エクストリームスポーツ」から着想を得て、エアコンの吹出し口やシフトベゼルはスキーのゴーグルやブーツ、艶やかな色彩のカラビナを思わせるデザインに仕上げている。タコメーターのレッドゾーンは、ペイントボールゲームで被弾した際の塗料が飛び散った模様を想起させる。



エンジンは1.4L直列4気筒マルチエア16バルブインタークーラー付ターボまたは2.4L直列4気筒タイガーシャークマルチエア16バルブの2種類。前者は最高出力103kW(140ps)/5,000rpm、最大トルク230N・m(23.5kg.m)/1,750rpm、後者は最高出力129kW(175ps)/6,400rpm、最大トルク230N・m(23.5kg.m)/3,900rpm。トランスミッションは9速AT。

アイドリングストップ機能を備え、燃費改善を図っている。燃費効率は2WDのエントリーグレード「オープニング・エディション」がJC08モードで15.5km/Lとジープブランド最高。上位グレード「リミテッド」が14.6 km/L、4WDのトレイルホークは10.4 km/L。

トレイルホークはオフロード性能に優れ、アプローチアングルは30.5°、ランプブレークアングルは25.7°、デパーチャーアングルは34.3°。時速39km/h以下でのみ機能する「Jeepアクティブドライブロー」により、副変速機付に匹敵する駆動力を発揮し、Lowスイッチにより1速による走行がワンタッチで可能。さらに、チェロキーと同様のリアアクスル分離機能とパワートランスファーユニット(PTU)を採用する。


走行モードを自動、雪、砂、泥、岩場から選択でき、それぞれ最適な駆動制御を行う。急坂を下る際に車速を自動制御する「ヒルディセントコントロール」、オフロード走行時にフューエルタンク・フロントサスペンション・トランスファーケースをガードする「スキッドプレート」、トレイルホーク専用のタイヤにより滑りやすい路面での走破性が向上する「17インチマッド&スノータイヤ」を搭載する。

このほか一部グレードには「Lane Sense車線逸脱警報プラス」「前面衝突警報 (クラッシュミティゲーション付)」など各種安全装備を採用している。

希望小売価格はオープニング・エディションが297万円(税込)などとなっている。