「iC-R」は、先進的なバイク用ヘルメット。ソーラーパネルが取り付けられており、走行しながら太陽光で発電できるのが特徴だ。

先進的なバイク用ヘルメット「iC-R」
先進的なバイク用ヘルメット「iC-R」

海外では、ヘッドアップディスプレイ(HUD)が取り付けられ、バイクライダーにナビシステムや後方視界を提供する“スマートヘルメット”がすでにいくつか発表されている。「iC-R」もそのようなヘルメットの1つ。既発表のスマートヘルメットに搭載済みの機能は、ほぼすべてカバーしている。


「iC-R」では左右1つずつ、合計2つのHUDが取り付けられている。1つは後方視界を提供するリアビューモニター、もう1つはナビゲーション用マップモニターなどとして利用することが可能だ。

「iC-R」のHUD使用例  この例では左ディスプレイはリアビューモニター  右は音楽プレイヤーのコントローラー画面として機能している
「iC-R」のHUD使用例
この例では左ディスプレイはリアビューモニター
右は音楽プレイヤーのコントローラー画面として機能している

リアビューモニターでは、ヘルメット後部に取り付けられたデュアルカメラが使用される。このシステムでは、210度の視野角で後方視界を提供。これにより、バイクライダーはヘルメットを被った状態であってもほぼ360度の視界を確保できるという。

リアビューモニターは210度の視野角で後方視界を提供する
リアビューモニターは210度の視野角で後方視界を提供する

後方からクルマなどが迫っており、追突される危険がある場合には、「iC-R」はライダーに対して警告を発する。対象となるクルマが128メートル後方を走行している場合には、HUD横のLEDが橙色に、73メートル以内に迫ってきた場合には赤色に光り、ライダーに警告を発する。

追突の危険性があるクルマが128メートル後方に迫ってきた場合  HUD横のLEDが橙色に
追突の危険性があるクルマが128メートル後方に迫ってきた場合
HUD横のLEDが橙色に

73メートル以内に迫ってきた場合には赤色に光る
73メートル以内に迫ってきた場合には赤色に光る

そして「iC-R」の最大の特徴は、ヘルメットの上部にソーラーパネルが取り付けられていること。昼間の走行ではこのソーラーパネルで発電し、「iC-R」のバッテリーを充電。動作に必要な電力を補えるという。だが、何時間日光にあてれば「iC-R」を満充電できるかといった情報は、未だ公開されてはいない。


「iC-R」は現在、プロトタイプの段階。市販開始は2017年12月、販売価格は1,599ドルを予定している。