自転車の製造は自動車と違って手作業の世界。多くの場合、フレームの溶接や塗装作業は職人さんの手で行われています。これが原因で多くの自転車製造メーカーが工場を、人件費の安い中国や台湾へと移設してしまいました。


「Epo」は、製造をオートメーション化可能にする自転車。“水車”と“チューリップ”、そして“自転車”の国であるオランダの Bob Schiller さんが開発しました。オランダは、国内交通量全体の40%を自転車が占めていることで知られています。


Schiller さんは、「Epo」の Web サイトで次のように述べています。

「オランダ人は一人残らずサイクリストだ。首相でさえ、執務室に自転車で通勤している。サイクリングは何世紀にもわたり、オランダ文化の一部であり続けてきた。だがいまのオランダの道路には、一般人が購入可能な価格のオランダ製自転車は走っていない」

「Epo」は自動車の製造ラインからヒントを得た自転車。2枚のアルミ板をプレス加工した後に、スポット溶接して製造されています。この構造により、軽量でありながら強靭なフレームの製造が可能になりました。製造工程が効率化され、オートメーションを活用したオランダ国内工場での製造が可能になります。

「Epo」は2枚のアルミ板をプレス加工して製造された自転車
「Epo」は2枚のアルミ板をプレス加工して製造された自転車

軽量でありながら強靭なフレームを実現しました
軽量でありながら強靭なフレームを実現しました

シートステイや
シートステイや

フロントフォークは片側一本構造  工場での組み立てをより容易にします
フロントフォークは片側一本構造
工場での組み立てをより容易にします

「Epo」は、Bob Schiller さんによる「デザイン・アカデミー(Design Academy)」の卒業制作。「デザイン・アカデミー(Design Academy)」とは、世界のプロダクトデザインをリードするオランダのデザインスクールです。このため、「Epo」は単に製造が簡単なだけでなく、美しいデザインも兼ね備えています。





Schiller さんは、「Epo」の来年中の生産開始を目指しています。