2014年8月27日からドイツで開催される世界最大の自転車見本市「EUROBIKE 2014」。その見本市での目玉の1つになるかもしれないのが、折り畳み電動アシスト自転車「nCycle」だ。


「nCycle」は、シングルフレームの折り畳み電動アシスト自転車。「nPower」「nFold」「nLock」「nPoket」という4つの機能を持っている。


「nCycle」は、シングルフレームの折り畳み電動アシスト自転車
「nCycle」は、シングルフレームの折り畳み電動アシスト自転車

「nPower」は、「nCycle」の電動アシスト機能。後輪のハブ部分に装着されたモーターで、搭乗者をアシストする。このモーターを駆動するバッテリーは、外部からは見えないよう、フレーム内に隠されているのが特徴だ。

バッテリーは、フレーム内のシート下からクランクの間に隠されている
バッテリーは、フレーム内のシート下からクランクの間に隠されている

「nFold」は、「nCycle」独自の折り畳み機構。一般的な折り畳み自転車とは異なり、ヒンジなどは表面的には見えないようデザインされている。「nFold」機構は折り畳みが簡単なのも特長だ。折り畳むには、フレームをアンロックし「nCycle」を二つ折にする。その後、ハンドルでボディを固定するだけ。折り畳みに必要な時間は2秒程度だという。

折り畳みに必要な時間は2秒  ヒンジなどは外部からは見えない
折り畳みに必要な時間は2秒
ヒンジなどは外部からは見えない

「nLock」は、「nCycle」のロック機構。ハンドルを自転車ロックとして使用するのが特徴だ。ハンドルは通常のチェーンロックなどよりも太いため、ボルトカッターなどを使用した切断が困難。それにロックを破壊すると、自転車のハンドルが破壊されてしまうので、自転車の価値が下がってしまう。これは、自転車泥棒のモチベーションを下げるというメリット(?)にも繋がる。

「nCycle」は、ハンドルを自転車ロックとして使用する
「nCycle」は、ハンドルを自転車ロックとして使用する

「nPocket」は、「nCycle」の収納機能。通常の自転車では、収納は自転車のハンドル部分に取り付けられたカゴを使用するが、「nPocket」ではフレームを収納に利用している。「nCycle」のフレーム部分は通常の自転車よりも太いため、雑誌やノート PC などの収納が可能だ。

「nCycle」ではフレームを収納に利用
「nCycle」ではフレームを収納に利用

「nCycle」のコンセプトが初公開されたのは、2013年の初頭。当時、その先進性に誰もが目を瞠った。だがあれから1年半以上が経過した現在では、「バッテリーをフレームに隠した電動アシスト自転車」も、「ヒンジの無い折り畳み自転車」も、「ハンドルをロックに使用する自転車」も既に世にでてしまっている。だがそれでも、これらの機能をすべて搭載し、かつ独特のデザインを持つ「nCycle」の登場に期待するサイクリストは多いだろう。